【読書】「小児科医のママが教える 離乳食は作らなくてもいいんです。」

 
中年おじさん

離乳食作りは、やってみると地味に大変だ。初期は味付けしないし何でもトコトン柔らかくすればいいから、比較的まだ何とかなる。

でも中期以降になると、切るサイズ・硬さ・量・味を月齢に合わせて、更に栄養の偏りや不足に気を付けて、衛生面にも気を付けて・・・・・とか、栄養士じゃねーし無理ーーー!!

って時に、この本に出会った。

ではいってみよう。

本の基本情報

タイトル:小児科医のママが教える 離乳食は作らなくてもいいんです。

著者  :工藤 紀子

出版社 :時事通信出版局

[kattene] { “image”: “https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51WC%2BNCQTyL._SX346_BO1,204,203,200_.jpg”, “title”: “小児科医のママが教える 離乳食は作らなくてもいいんです。”, “description”: “離乳食の時期は、疲れもイライラもマックスになる時期。そんな大変な時期に、さらに大変な思いをして離乳食を手作りしなくてもいいんです!離乳食作りから解放されれば、ママの笑顔が増えます。ママの笑顔が増えれば、子どもはもっと笑うようになり、夜もよく眠るようになります。栄養面で不足していたものが満たされ、情緒が安定すれば、元気で賢い子が育ちます。”, “sites”: [ { “color”: “orange”, “url”: “https://www.amazon.co.jp/gp/product/4788716011/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4788716011&linkCode=as2&tag=middleagedfun-22&linkId=723bb2751586432d81ef00139f2f26c0”, “label”: “Amazon”, “main”: “true” }, { “color”: “red”, “url”: “https://item.rakuten.co.jp/book/15729521/”, “label”: “楽天” }, { “color”: “blue”, “url”: “https://store.shopping.yahoo.co.jp/neowing/neobk-2321655.html?sc_i=shp_pc_search_itemlist_shsrg_title”, “label”: “Yahoo!ショッピング” } ] } [/kattene]

離乳食作らない宣言で、元気で頭の良い子が育つ!

大雑把に言うとこれが、冒頭で語られる、工藤先生が仰る本書の結論

そしてかく言う私は、読む前

中年おじさん

なんで?作った方がいいに決まってるっしょ。親はサボれるけど赤ちゃんには手作りより多少悪影響あるんでねーの?

こんな感じだった。

それがどうでしょう、このギャップが読み終わるころには埋まるのだから、本当に読んでよかった。

すみません、ではぼちぼち本題へ。

なぜ、離乳食を買えば、「元気で頭の良い子が育つ」のか。

こう聞いてしまうと、

いやいや手作りの方がいい子は育つし!何言ってんの?

という方もいるかなと。まあ焦らず。

離乳食を買うとどうなるか。

3段階を経て、「元気で頭の良い子が育つ。」と語られている。

第一段階 離乳食作らない宣言をする。

これはもちろん、

離乳食は与えません!

と言っているのではなく、

市販の離乳食を使う。

ということ。

抵抗がある人も、後述する根拠を読むことで少しは軽減するのでは。私もそうだった。

まずは使ってみるのが大事なんだなと。

第二段階 市販の離乳食を使った結果、良いことだらけ。

どんないいことがあるのか。

以下のように述べられている。

・離乳食に対する不安が無くなります。
・離乳食作りの負担が激減します。
・誰でも安全で栄養バランスのとれた離乳食をあげることができます。
・体の栄養が満たされることで、心の栄養も満たされます。

元々色々ある育児の悩みが、離乳食部門においては多少なりとも減るってことっすね。

第三段階 心の平穏

そして、第二段階で得た”良いこと”は、こんな変化をもたらす。

ママの笑顔が増えます。
パパの笑顔が増えます。
育児にかかわるすべての人の笑顔が増えます。
そして・・・

最終段階 子どもへの好影響

第三段階までくるとしめたもの。

みんなの笑顔が増え、子どもの心身に良い影響を与え、最終的に、

元気で頭の良い子が育つ。
ということ。
方法はどうあれ、これは全ての親が望むことに間違いない。

ただでさえ忙しいのに、離乳食ムズくて心折れる。

エンドレスに続く育児の様々な作業で忙しいのに追い打ちをかけるかのように、徐々に難易度が上がっていく離乳食作り。

難易度高めのRPGやってる気分になる。

・・・それはさておき。

心が折れる原因として述べられている事例は、3つにまとまるのかなと。

①上手く作れない。
②親子共にイライラする。
③作るのやめられない。(と思い込む。)
①は、
    • マニュアル通りに作れない。
    • 他の人のSNSみたいにキレイに作れない。

など、なんか自分自身がダメ親なんじゃ?と思うのがつらい。

②は、

    • せっかく作った物を吐き出す、投げ飛ばすなどの行為自体や、食べ物を粗末にされた(と感じる)印象、そしてその後の掃除。
    • 放置する時間が長くなることで泣く子どもと、それに泣きたくなる親。
    • 放置は危ないし、転んで泣いて。。。

というように、親のイライラと子供の不安を助長する。

③は、作るの止めたら親失格。と思い込むのがつらい。

こりゃしんどいよね。

元気で頭の良い子が育つ二大根拠

で、前章のような悩みを抱えたママパパに送る解決編がいよいよスタート!(笑)

本書にはこういった章立てはないが、根拠として述べられている内容は大きく二つにまとまるのかなと。

作業が軽減されて、子どもとの時間が増える。
栄養が正しく安全に摂れる。

それではいってみよー。

作業が軽減されて、子どもとの時間が増える。

要は、楽になるから子どもと一緒にいれる。

みんな幸せ。という話。

そもそも何が手間か、様々述べられていて挙げるとキリがないが、

    • 切る、煮る、すり鉢でする、裏ごしする、などの作業。
    • 少量作るの逆にムズい。
    • 味付けとか量とか切る大きさとか、月齢によって変わっていく。

などなどなど。

これら作業が、考えるところからやらなくてよくなるのは大きい。

そして、子どもに提供するときも簡単ラクチン。

手作りだと、解凍して混ぜて、必要なら味付けしてとろみ付けて、、、などあるが、

市販離乳食だと、手間は、あってもお湯入れるくらいだし、時間も手間も全然違う。

そして、出かけた時も市販離乳食の便利さは絶大。

漏れない、腐らない、使わなかったら持ち帰れる、使った容器は捨てれる、など、いいこと尽くめとのこと。

こりゃ使いたくなる。

海外ではスーパーに充実した離乳食コーナーがあるそうで、日本も早くもっと普通に使うのが当たり前になったらいいなあ。

栄養が正しく安全に摂れる。

そしてこちらは、市販離乳食を使わなければいけないと思わされるというお話。

赤ちゃんが健康にすくすく、安全に育つ。

みんな幸せ。という話。

では市販離乳食のメリットとして述べられていることを具体的に挙げていく。

    • 包丁、まな板を除菌したりなど、衛生面に神経を使わなくてよい。
    • 子どもから目を離す時間が減る。
    • 満遍なく栄養が摂れる。(※特に鉄と亜鉛、ビタミンDとAが重要)
    • 食事が偏らない。(※手作りだと、どうしても食材や調理が偏る。)
    • 食べさせちゃいけない物は当然入ってないから安心。(※蜂蜜など)
    • アレルギーに配慮されている。

ざっくりこんなところ。

そして、そもそも6か月頃から離乳食が必要なのは、将来の準備もあるが、ミルクだけでは栄養が足りなくなるから

そして、工藤先生が警鐘を鳴らしていることがある。

日本の離乳食のガイドラインだと、赤ちゃんの鉄分摂取の開始遅くね?

です。

赤ちゃんの鉄分は、9か月頃にはすっからかんだが、日本のガイドラインだと、9か月頃から鉄分摂取に気を付けるような指針だそうで。

中年おじさん

間に合ってるじゃん。

と、思ったらそうでもなくて、鉄分が一回カラになると、十分なレベルに戻すのに、数か月かかるそうで、間に合ってないのだ。

欧米では常識で、海外では鉄分は早くから鉄分を積極的に摂る様な指導になっているとのこと。

鉄分が足りないと、

  • 体が小さい。
  • ギャン泣きする。
  • 言葉が遅い。

などなどの症状があり、長く続くと将来的にも学習能力に影響があるかもとのこと。

日本、やばいじゃん。。

本書ではそれを打開すべく、鉄分含有のライスシリアルや、日本のガイドライン通りに鉄が多く含まれた食材を使用している9か月の市販離乳食を購入して、少しすり潰して食べさせるなどが提唱されている。

亜鉛についても、ほぼ同様の記載がある。

鉄・亜鉛どちらも、赤身肉やレバーなどが吸収率高め。

そして、満遍なく栄養を摂るための、標語がある。

冬に恋した孫にごはん
なんのこっちゃ?
という感じだが、以下の食材を3日くらいで何となく食べればいいよ、ということ。
・フルーツ
・油
・肉
・色の濃い緑黄色野菜
・シラス、サケ
・卵
・豆
・ごま
・乳製品
・ごはん

市販離乳食を使っても使わなくても、これを覚えておいて損はなさそうだ。

もうメリットしかないじゃん。

もうほんとこれ。

少なくとも工藤先生は、本気で離乳食は全く作らなくていいと思ってらっしゃる。

強いて市販離乳食を使うことのデメリットを挙げるとすれば、離乳食は手作りするべきという意識が強めの人は、少しの罪悪感を持ちながら使うことになるんだろう。

もちろん手作りを全否定している訳ではない

市販離乳食の使用に罪悪感を持つ人向け?なのかどうか、一部ないし全部離乳食を作りたい親に、アドバイスもしている。

・一部作りたい親向け

手作り「もち米おかゆ」+市販離乳食

市販シリアル+手作り離乳食

・全部作りたい親向け

特に鉄・亜鉛を意識して、その他栄養は「冬に恋した孫にごはん」で補完し、衛生面に気を付ける。

その他

離乳食の始め方や、離乳食の選び方についての記載もあるが、これはWebである程度情報が集められるかなと思うので割愛。

あと、鉄などが含有されたライスシリアルには、感動した。

それについては別記事をどうぞ。

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読んで思ったこと

市販の離乳食を使う方が、子どものポテンシャルをより引き出す可能性が高い

と仰りたいんだなと解釈した。

離乳食の手作りは、肉体的にはもちろん、精神的にもつらく、頑張っても報われない虚しさがある、といった意見があったが、これについてはなんとも言えないのが個人的な印象。

赤ちゃん優先なのは言うまでもなく、親の精神的な部分を一旦度外視して考えた時に、シンプルに、市販離乳食の利便性が高いから使う、ってことでいいのではと思う。

まあこれは、中年ゆえの、メンタルの落ち着きが多少あるのかもしれないが。。

あと、市販離乳食は、食べてみると、普通に旨い。

これって、厳格な規格に則って作られているはずだから問題ないんだろうけど、なんか味付け過ぎじゃね?と心配になる商品もある。

そんな時に使えるように、私は鉄や亜鉛を補う離乳食を手作りして、混ぜたりしている。極端にどちらかに寄るのではなく、いいとこ取りできればいいな。

最後にまとめを。

市販離乳食は使い様。離乳食手作りの脅迫観念があるなら、市販離乳食のメリットを理解して少しでも気持ちを楽にした方が吉。親子の時間をいかに増やしていかに楽しむかが、何よりも大事なことだ。

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